親が磨くのは 何歳くらいまで? 〜お子様の歯磨きQ&A集〜
お子様の歯磨きについて、いろいろ疑問があると思います。今回は、Q&Aの形でご説明します。
【目次】
1. Q&A
2. まとめ
1. Q&A
Q1. 歯ブラシはいつ頃から使い始めたらいいの?
A1. 歯が生えたら歯ブラシ習慣のスタートですが、まだ前歯のみでしたら、ガーゼや歯磨きナップ等で拭き始めるのでも大丈夫です。幼児のお口の中はとってもデリケートなので、最初はゴシゴシこするのではなく、拭くくらいの感覚で汚れを取ってあげてください。
Q2. ブラッシングは子供にさせなくていいの?
A2. 幼いうちは、歯をあまり上手に磨けません。どうしても磨き残しが出てしまいがちです。従って、10歳くらいまでは親御さんも仕上げとして一緒に磨いてあげるのが基本ですが、歯磨きの習慣付けのために本人用も用意しましょう。
Q3. 本人用の歯ブラシはどんな形がいいの?
A3. どんな形でも構いません。お口の中に歯ブラシを入れることに慣れてもらい、歯磨きに親しむことが目的なので、カラフルなのものやキャラクターデザインのものなど、お子様のモチベーションが上がればそれで構いません。柄が太いか細いかであれば、太い方が持ちやすいのでお勧めです。なお、子供は歯ブラシをかみやすいので、毛先が広がってきたら交換してあげてください。広がっていなくても、衛生面的にも1カ月が交換の目安です。
Q4. 仕上げ用の歯ブラシはどんな形がいいの?
A4. あまり柔らかすぎるものはプラークを除去しにくいので、硬さはいわゆる「ふつう」をお勧めします。毛束の間隔が広かったり、毛が長かったりすると、やわらかいタッチになります。もちろん、お口の中の状況(歯が抜けた直後など)によっては、「ふつう」では痛い場合もあるので、加減をしてください。
▲左から、乳歯用、仕上げ用、ピンポイント用(タフトブラシ)
Q5. 毛先が細い歯ブラシは使わなくていいの?
A5. 毛先が細いものは歯周病対策関連のものが多いようです。プラークをしっかり落とすことが歯ブラシの目的なので、フラットなもので十分です。子供のうちは、楽しんで磨く習慣をつけてもらうこそ大切なのです。
Q6. 磨きにくい場所をうまく磨く方法はある?
A6. そんなときは「タフトブラシ」をお勧めします(ワンタフトブラシとも言います)。これは上記の写真のような形状をしており、磨きにくいところにピンポイントで毛先が届く歯ブラシです。「6歳臼歯(第1大臼歯)」は、乳歯の生え変わりではなく、乳歯の奥から初めて生えてくる永久歯です。何カ月かかけて少しずつ生えてきます。生えたての永久歯はエナメル質が未熟なため弱いうえに溝が深いので、生えてくる途中段階で虫歯になってしまうことがあります。こういうところには、タフトブラシのような形状のもので歯をダイレクトに磨くことも必要でしょう。また、6歳臼歯は表側(頬側)にも溝があり、ここも虫歯になりやすい箇所です。まだ前歯4本程度しか生えていない幼児なら、タフトブラシ1本でも構わないでしょう。大人の方も、届きにくいところへのピンポイント用などとして併用してもいいでしょう。
▲右の図の6番が6歳臼歯。乳歯の生え変わりではなく、永久歯として生えてくる
Q7. 仕上げ磨きのポイントは?
A7.
①ゴロンの体制
②利き手の反対の手の一本の指を口の中に入れて口の中を広げる
(口角に引っ掛けて引っ張ると痛いので、指で口の中を広げる感じで)
③歯ブラシは、力が入りにくいように、鉛筆を持つように、毛先に遠い方を持つ
④磨くのは歯の表側と裏側と溝。それを上下とも
⑤歯と歯茎の境目に歯ブラシの毛先が当たるように
⑥ストロークは1カ所20回くらいを目安に
⑦磨き飛ばしをなくすために、磨く順番を決めておく(ながら歯磨きに注意)
⑧特に犬歯の周りは磨き飛ばし注意
・こちらもご覧ください→「お子様の歯磨きに悩んでいませんか?」
2. まとめ
いかがでしたか?
歯のケアのためにキシリトールやバイオガイヤ(乳酸菌サプリメント)などを使うのは良いことですが、肝心のブラッシングがおろそかだと意味がありません。本稿の内容をご理解のうえ、虫歯ゼロをめざしてください。