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2020/10/23

すぐに摂取量上限に 〜糖分の与え過ぎに注意!〜

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図1

お子様が欲しがるので、ついつい甘い物を与え過ぎていませんか?
例えば3歳児なら、アイス1本にグミ数個で1日の摂取量に届いてしまいます。これにジュースを与えると、もう上限を超えてしまうんです。そんな時に頼りになるのは甘い野菜。今回は、お子様に与える糖分についてのお話です。

【目次】

 

1. 甘い物で虫歯になる条件

 

2. 「虫歯が乳歯でよかった」ではありません!

 

3. 野菜で味覚の幅を広げよう

 

4. おやつ≠お菓子

 

5. 3歳~5歳までの砂糖の量の目安

 

6. 人工甘味料

 

7. 野菜ジュース

 

8. 100%果実ジュース

 

9. まとめ

 

1. 甘い物で虫歯になる条件

砂糖は歯の汚れ、いわゆる歯垢を作る一番の原因になります。歯垢は「バイオフィルム」ともいわれ、糊のように歯の表面にこびり付く細菌の塊です。バイオフィルムが酸を取り込むことで細菌が増え、砂糖を分解して酸を作り、その酸が歯を溶かしていきます。つまり、甘い物を食べることで虫歯になるかどうかは、甘い物を食べる頻度や量で決まるということになります。

図4

食事や甘い物を食べるたびに口の中は酸性に傾き、歯の表面が溶け始める「脱灰(だっかい)」が生じますが、唾液の中和作用により、歯の表面から奪われたミネラルの修復をおこないます(再石灰化)。口の中ではこの脱灰と再石灰化が繰り返されているのです。

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食事と食事との間に甘い物を食べると、ミネラルの修復で口の中がきれいになるまで長い時間酸性状態が続いてしまいます。つまり、虫歯になるリスクが高まるのです。
虫歯にならないためには、決められた時間に規則正しくバランスよく食べることが大切です。

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保護者の方々からの食生活アンケートから

「うちの子は味のない飲み物(水、お茶)が飲めなくて、清涼飲料水や子供ジュースを薄めて飲ませています。」

「食が細いので、ついつい好きな物(甘い物)を欲しがるままに与えてしまっています。」

「野菜嫌いなので野菜ジュースを毎日飲ませています。」

「朝食に甘いヨーグルト、乳酸菌飲料、パンにジャム、フルーツ・・・」

「フルーツなら大丈夫と思い、毎食後フルーツを与えています。」

・・・このように、残念ながら多くのご家庭でお子様に糖分を与え過ぎているのが現状です。

歯科定期検診や治療のご褒美として、「頑張ったらアイス、チョコ・・・帰りに買ってあげるから!」とお子様に励まし?の言葉掛けをされるお母様も大変多くいらっしゃいます。
甘い物を与えていると、虫歯予備軍や虫歯ができてしまったお子様の成長に必要な栄養素を摂り損ないます。さらに虫歯ができるような食生活は、歯だけの問題ではなく、全身の健康にも関わっているのです。

2. 「虫歯が乳歯でよかった」ではありません!

定期検診時に「虫歯があります」と指摘すると、殆どの保護者の方々は「乳歯ですか?」「乳歯で良かった!!」と言われます。
しかし、「良かった」ではないのです。残念なことに、乳歯に虫歯を作ってしまったのです。今までの生活習慣、食生活習慣を顧み、保護者の方々が大いに反省すべき一大事なのです。なぜなら、今まで通りの生活を続けていくと、必ずと言っていいほど、これから生えてくる永久歯も虫歯になってしまうことを理解していただきたいと思います。

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3. 野菜で味覚の幅を広げよう

WHOでは砂糖の摂取量を一日の摂取エネルギーの10%までとするとしています。「5%より少なければさらに健康増進効果を得られる」とも言っています。
3歳前後の1日摂取エネルギーを1200kcalとすると、5%以内とは約60kcalで砂糖15gほどとなります。これには調味料も含まれていますから、おやつとしての量は殆どなくなります。
つまり、3歳まではおやつとしての甘い物はなるべく与えない方が良いといえます。

簡単で与え易くよく食べてくれるバナナ、赤ちゃんヨーグルト、プリン・・・などは甘く赤ちゃんにとって食べやすいものですが、繰り返して与えると、甘い物しか摂り入れなくなってしまうこともあります。ということで、離乳食では敢えて甘味以外の味を覚えさせます。
例えばキャベツ、カブ、人参、玉ねぎなどの野菜類でも素材の甘みを味わうことができます。また、昆布・鰹節でとった出汁は、それだけでも旨味があり美味しいものです。さらに出汁を効かせた調理は甘みを軽減でき、甘い物に偏りがちな味付けを助けることができます。

このように、3歳まではできるだけ甘い物を与えないように心がけ、素材本来の味を教え、いろいろな食材を食べさせて味覚の幅を広げていくことが大切になります。

図1

4. おやつ≠お菓子

おやつ=お菓子ではありません。
子供のおやつは食事で足りない栄養を補う「補食」の意味があります。

3歳までのおやつ

補食としてのおやつの役割が大きい時期です。
ふかしたじゃがいもやさつまいも、トウモロコシ、枝豆、栗、等がお勧めです。丸かじりで与えると喜んで食べる子が多いようです。噛む練習にもなりますし。
「甘い物は3歳になってからね!」という言葉掛けも大切です。

3歳になってからのおやつ

1日に与えるおやつの量と時間を決めます。もっと欲しいと言われても、「今日のおやつはおしまい」ときちんと言うことが大切です。
3度の食事をしっかり食べることができるお子様には、補食を与える必要はありません。

5. 3歳~5歳までの砂糖の量の目安

1日に与える砂糖の量を意識しましょう。

・3歳児:100~150Kcal
・4~5歳児:150~250Kcal

が目安です。
下図のように、ジュースやキャンディー、グミなど、いずれも50kcalほどありますから、これらを3品ほど摂るだけで3歳児の糖分摂取の目安である150kcalに届いてしまいます。
果物も与え過ぎはいけません。食べ過ぎると食事にひびき、しっかり食べることができなくなります。また果物などに豊富に含まれる果糖も虫歯の原因になります。果物を与えるとしても、大人の半分の量に抑えましょう。

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6. 人工甘味料

人工甘味料(サッカリン、ステビア等)は非糖質性で虫歯にはなりにくいのですが、砂糖と比べて甘味がかなり強くなっています。
人工甘味料を摂取すると、脳は甘さを感知して満足しますが、身体には糖分が入ってこないため、糖分が満たされず、これにより脳と身体にズレが生じ、さらに甘い物が食べたい依存心や中毒性が出てきます。常用すると、ダイエットにはならず、逆に肥満や糖尿病のリスクが高まる可能性もありますので、非常に注意が必要です。

7. 野菜ジュース

市販の野菜ジュースは加熱処理しているので、熱に弱いビタミンB群、ビタミンC、酵素は破壊されてしまいます。そして飲みやすくするために食物繊維が除かれ、さらに果物や糖分を添加することもあります。
ですから、野菜が苦手のお子様に野菜代わりとして頻繁に与えることはあまりお勧めできません。

8. 100%果実ジュース

同じ100%ジュースでも、「ストレートジュース」と「濃縮還元ジュース」があります。次のように製法や中身はかなり違います。

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濃縮還元ジュースは、ビタミンCや酵素、栄養素が失われたりするデメリットがあると言われています。ただ、低コストのため、値段はストレートジュースの半分ほどです。濃縮還元の過程で味が落ちたため砂糖を加えた商品もあり、注意が必要ですが、そのような商品には「加糖」という表記が義務付けられているので、それで判別しましょう。

9. まとめ

いかがでしたか?
特に3歳になるまでは、糖分の与え過ぎに気をつけましょう。糖分の与え過ぎは虫歯の原因になります。乳歯を虫歯にしてしまう親御さんは、同じ生活習慣を続けていると、お子様の永久歯も虫歯にしてしまうリスクが高いことを、よく認識しましょう。

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