疲れた時に歯が痛むことってありませんか?
1.痛みが起こる原因
1-1ストレスと抵抗力の低下
ストレスによって間接的に体の抵抗力が落ちることにより、歯の痛みが起こる場合があります。これは、血液中に含まれているカテコールアミンという物質が増加することにより、歯の周囲の血管に悪影響を与え、歯痛が起こる原因となります。また、体の抵抗力で痛みを押さえ込んでいる場合、歯茎が腫れることもあります。ストレスは、頭痛や胃痛を引き起こす原因になり、人によって歯痛になる場合があります。
1-2睡眠不足
人の体は寝ている間に免疫力を高めるため、睡眠時間が十分ないと虫歯菌が増殖しやすくなります。また、口の中の酸性化を防止して虫歯が出来にくい環境を作る唾液の作用が、睡眠不足で分泌量が減ることにより虫歯のリスクを高めてしまいます。
2.ストレスや疲れによる歯・口の症状
2-1歯が浮く・腫れる
ストレスが原因の歯ぎしりが続き、一時的に健康な歯が横方向に揺らされるために歯が浮いた様な症状が起こります。また、根の奥に膿が溜まったり、歯周病などの慢性的な炎症がある場合に抵抗力が落ちて歯が浮いた感じがしたり、歯茎が腫れることがあります。
2-2口臭の悪化
唾液は、口臭の原因となる汚れを洗い流したり、口の中の細菌活動を抑制しコントロールする効果があります。そのため、緊張などによるストレスで唾液の量が少なくなり、口の中が乾くことで口臭が悪化します。
2-3むし歯の痛みの再発
浅い虫歯で痛みが起こることは少ないですが、神経近くの深いところまで進行した虫歯や、一部神経まで達している虫歯で、抵抗力が落ちることで痛みを引き起こす場合があります。
3.急な痛みの対処法
3-1鎮痛剤の服用
市販の鎮痛剤を飲むことで、一時的に痛みを抑えることができます。ただし、痛みが一時的に引いてもまた繰り返したり、痛みがより強くなる場合もあります。薬の服用は応急処置として、早めに受診するようにしましょう。
3-2冷やす
冷やしたタオルでや冷えピタなどで頬側から冷やしたり、冷水や氷を口に含むことで一時的痛みを軽減することができます。
3-3食べかすを取る
食べかすや細菌が、歯や神経を圧迫することで痛みを引き起こす場合があります。フロスや歯間ブラシなどできれいにすることで痛みが軽減します。
4.歯が痛いときにやってはいけないこと
4-1痛い歯をいじる
フロスや歯間ブラシできれいにすることは効果的ですが、無理に痛い歯をいじると刺激が加わり歯痛を悪化させてしまいます。
4-2アルコールを飲む・長風呂・激しい運動
アルコールを飲む・長風呂・激しい運動は、血流を良くしてしまい逆に痛みを強めてしまいます。アルコールは一時的に痛みが消えた様に感じるものの、これも血流が良くなるので結果的に痛みが出てしまいます。
5.痛みを繰り返さないために
まずは疲れたなと感じたらしっかりと休息を取り、よく寝て抵抗力や免疫力を上げることが大切です。あくまでも、ストレスが原因であった場合、痛みが緩和されますがすべての歯痛がストレスが原因というわけではありません。
6.まとめ
痛みが落ち着くと「治った」と考えがちですが、思わぬ病気を見逃してしまう可能性も!痛みを繰り返さないためにも、自己判断ではなくまずは歯科を受診し問題がないかチェックしてもらいましょう。