歯がないと起こりうる症状と治療法
歯は1本失っても短期的には生活できます・・・しかしそのまま放置すると後で大きな代償を払うリスクがあるのです。
歯は1本失っても短期的には生活できます・・・しかしそのまま放置すると後で大きな代償を払うリスクがあるのです。
1.実際に起こりうる症状
1-1見た目による影響
人の印象を決める重要な要素である歯。
長年歯がない状態で過ごしていると、頰がたるみ、シワの原因になることはもちろん、口を開けたときに周りの人はあまり良い印象を持ちません。本人もそのことを気にして、コミュニケーションを取ることにネガティブになってしまい、以前まで明るい性格だった人が、いつからか暗い性格に…
歯がないことで性格まで変わってしまうなんて恐ろしいですよね。
1-2発音障害
声もまた、見た目と同様に人に与える印象を決める重要な要素です。そして正しい発音をするために、ここでも歯はとても大事な役割を担っています。
実際に歯がない部分があると、そこから息が漏れたような発音になってしまい、聞き取りにくくなってしまいます。
1-3他の歯への影響
なくなった歯と噛み合う反対側の歯は、噛み合う歯がないために、徐々に伸びてきてしまいます。また、両隣の歯も、なくなった歯の部分に傾いてきてしまいます。そういった部分は隙間ができるので、汚れが溜まりやすくなり、それが虫歯や歯周病の原因になります。元々、これらが原因で失った歯が、他の歯を失うリスクとなってしまうのです。
1-4咀嚼困難から及ぼされる影響
食べ物を歯で噛み砕くことを『咀嚼』といいます。
歯がない部分があると、食べ物を食べるときに歯のある部分だけで頑張って咀嚼しようとします。
そうすると、顎の骨がずれだして、顎関節症を引き起こすリスクが生じてしまいます。
また、最近よくメディアで取り上げられているのが、認知症予防に『咀嚼』が大きく関わっているということです。咀嚼することで脳を活性化し、それが認知症予防に繋がります。つまり、
「歯がない=咀嚼しづらい=認知症リスク大」
ということなのです。
実際にある研究で、歯がない人は歯のある人に比べて、認知症リスクが約1.9倍高くなるという結果が出ました。
今、ガンよりもなりたくない病気として恐れられている認知症。これからもずっと健康でいきいきと過ごすためにも、回避できるリスクは取り除いていきたいところです。
2.一般的な治療法
2-1ブリッジ
失った歯の両隣の歯を削って橋(ブリッジ)のようにつなげる方法です。
保険治療で費用が安く、固定されているので、比較的、天然歯に近い噛み心地です。ただし、支えとなる健康な歯を削らなくてはいけないといううことや、その歯で失った歯の分の負担を背負わなければいけないこと、ブリッジと歯の間が不衛生になりやすいというデメリットがあります。
2-2入れ歯
ブリッジに比べると、歯をほとんど削る必要がないことや、取り外しが可能なため不衛生になりにくいのがメリットです。ただし、噛み心地にかなり違和感があり、最初は食事をするのが難しいため、練習が必要になります。
また保険治療の範囲では、留め具が金属になるため、目立ってしまいます。
2-3インプラント
近年、メディアでも多く取り上げられていて、芸能人でも多くの方がされている治療法で、ブリッジや入れ歯のデメリットを全て取り払っています。
治療を行っていく上で、事前の検査をしっかり行っていき、予後の良い治療を行っていきます。
保険適用外で費用がかかりますが、長い目で見たときに、ブリッジや入れ歯を入れて、他の歯への負担や、虫歯・歯周病のリスクを考えると、インプラントはかかる費用以上の価値はあると考えております。
患者様それぞれに適した治療法を専門家の立場からご提案させていただきます。スタッフまでお気軽にご相談下さい。
3.歯がなくなる前に…予防法
歯がなくなる原因である虫歯や歯周病は、日頃のご自身のブラッシングや、歯科医院での定期検診やメインテナンスが大切になってきます。
是非、かかりつけ歯科医を見つけて、健康なお口をプロデュースしていきましょう!